もう何をやればいいのかわからない!自治体の今後の事業承継支援策とは?

2021年04月30日ビズマコミュニティ 管理者

「事業承継問題には取り組まなければとは思っているが、何すればいいのか。。」

最近、事業承継支援を行っている多くの自治体の担当者から、このような声が多く聞こえてきます。

意識調査、経営診断、相談員の拡充、補助金支援など、やれることは全て行っているが、結果は見えにくいし次の打ち手が見当たらないという担当者様も多いのではないでしょうか。

今回は打ち手の1つとして、地域の事業承継マッチングプラットホームを設置するという手段をご紹介します。実際に既に設置している自治体もあるので、実例も交えながら、地域のマッチングプラットホームを持つことの意味など解説していきます。

この内容を知っていただくことで、新たな事業承継支援策のアイデアの参考としていただけると思います。

次の3つの観点から、解説いたします。

①自治体が事業承継マッチングプラットホームを持つ意味 ②実例と問題点 ③将来的な構想

それぞれ1つずつ説明していきます。

 

①自治体が事業承継マッチングプラットホームを持つ意味

最近では、M&A、事業承継マッチングプラットホームが多く開設されている状況です。また、事業引継ぎ支援センターとマッチングプラットホーム大手3社の連携も昨年発表されています。

参考リンク 事業引継ぎ支援センターと連携する民間M&Aプラットフォーマーを発表 https://www.meti.go.jp/press/2020/10/20201001003/20201001003.html

そんな中で、各自治体が自らプラットホームを持つ意味とはなんでしょうか?

まず1つ挙げられるのは、事業者への安心感の提供です。

どうせネット上に情報を載せるのなら、民間のプラットホームでも自治体のプラットホームでも同じじゃないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は全然違います。

そもそもで事業承継問題で支援が届きにくい事業者というのは、高齢の経営者が運営している小規模な事業者です。このような属性を持つ事業者が、オンラインだけで会社を売買するどんな会社かもわからない民間のプラットホームを利用するのはかなりのハードルがあります。

一方で自分が在住している自治体のサービスという安心感は、自治体の担当者が思っているよりも絶大です。騙されるとか、責任を持ってくれないといったリスクを考えなくていいのは、非常に事業者にとって大きい要素となります。

2つめとして、情報が出てきづらいが本来支援をするべき事業者の情報を掘り起こせるということです。

1つ目の理由に関連しますが、自治体運営のプラットホームという安心感から、通常のプラットホームには情報が出てこない事業者の情報が自治体運営のプラットホームには掲載されるケースが多いです。

数は多く出てこないですが、本来支援をすべき事業者の情報が掲載され、後継者とのマッチングにつながるケースが多くなります。

 

②実例と問題点

実例として以下の記事で、自治体運営や、自治体が委託しているマッチングプラットホームをご紹介します。

【参考】行政のM&Aマッチングプラットホームとは?一覧と特徴解説! https://bizma.jp/blogs/35

記事の中では5つほどプラットホームを紹介しています。内容を見てみると、自治体運用ということから、無料で利用できる点や、他のプラットホームには掲載されていない事業者の情報がある点など、多くの良い点を確認することが出来ます。

ただし、それぞれのマッチングプラットホームに共通する問題点としては、やはり案件数が少ないという点です。これは、事業者への認知度が低いことや事業者への訪問支援などのプッシュ型支援がし切れていないことが大きな原因であると考えられます。

民間のプラットホームにはない事業者の情報が掲載されるという点では、意義がありますが、支援が必要な潜在的な事業者の数を考えると、プラットホーム上に事業者の情報がもっと多く掲載されるような活動が今後必要になっていくと考えられます。

 

③将来的な構想

地域のプラットホームに事業者情報の量が増えることが今後必要となっていくにあたり、将来的に必要なことは何でしょうか。 それは近隣自治体、関係支援機関との情報連携だと考えられます。

プラットホームはシステムなので、様々な情報連携が可能になります。現状の地域の各支援機関は、情報連携の仕組みが出来ておらず、商工会は商工会、地域金融機関は地域金融機関というように、自組織内で情報を滞留させてしまっているケースが多いです。

こういった内部に滞留している事業者の情報を、地域プラットフォームと連携して表に出していくことで、情報量が増えていくと考えられます。

ただし、事業承継に関する情報は、非常に機密性が高いものになります。また、各組織からすると、表に出せる情報と出せない情報が混在するため、一律に全て情報を表に出すというのは現実的に不可能です。

そのため、プラットフォームの機能として、オンライン上に自組織内だけで管理できる場所と情報公開できる場所を用意し、それを使い分けて細かい情報連携が出来るようになる必要があります。

最終的には、広域、複数の組織とプラットフォームが連携する仕組みを作ることで、地域の事業承継の問題を解決していけるのではないかと、弊社は考えています。

今後さらに、中小企業の廃業のリスクは増えていきます。中小事業者の想い、雇用、地域のサプライチェーンなどを守るためにも、地域の支援者の皆様と対策を一緒に考えていければと考えています。

 

プラットフォームの構築などに少しでも興味があるといった場合、ぜひ弊社までご連絡ください。

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