事業承継引継ぎ補助金

2021年05月28日

事業承継・引継ぎ補助金とは事業承継やM&Aを契機に経営革新等への挑戦や、M&Aによる経営資源の引継ぎを行おうとする中小企業者に対して、その取り組みにかかる経費の一部を補助する制度です。

この補助金は、従来の事業承継補助金及び経営資源引継ぎ補助金が一体となった補助金であり、従来の事業承継補助金が本補助金の事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)に該当します。従来の事業承継補助金は、経営者交代型とM&A型の2類型でしたが、現在は新たに創業支援型が追加され、3類型となっています。

引用元:PRtimes 

令和2年度第3次補正予算の本補助金の経営革新に関する公募要領が2021年5月24日に開示されました。申請受付期間は以下の通りです。

1次募集:2021年6月11日(金)~7月12日(月)18:00

2次募集:2021年7月中旬~8月中旬(予定)

令和2年度第3次補正事業承継・引継ぎ補助金Webサイト

公募要領

中小企業庁の中小M&A 支援策の方向性

今後の課題と対応

先に事業承継・引継ぎ補助金の公募要領をご案内しました。

中小企業庁は4月28日に「第6回中小企業の経営資源集約化等に関する検討会」を開催し、経営資源集約化等を推進するため今後5年間に実施すべき官民の取組を「中小M&A推進計画」として取りまとめています。主なポイントとしてM&Aの円滑化(小規模・超小規模を含む)を挙げており、この中で事業承継・引継ぎ補助金についても度々触れています。

以下幾つかの課題と対応策について要約・ご紹介をしたいと思います。

潜在的な譲受側(創業希望者等)の掘り起こし不足に対応する

事業承継・引継ぎ補助金において、経営資源引継ぎ型創業を促進するため、新たな類型である「創業支援型」が創設されました。今後も本類型は継続するようです。

また事業承継・引継ぎ補助金においては、M&A を含む事業承継後の設備投資や販路開拓等の新たな取組に係る費用も補助しています。

出典:中小企業の経営資源集約化等に関する検討会取りまとめ

小規模・超小規模M&Aにおいても安心できる取引を確保する

士業等専門家活用費用補助、表明者保証・セカンドオピニオン等の費用も事業承継・引継ぎ補助金の補助対象費用となります。

デューディリジェンス費用や企業価値算定費用など、士業等専門家の活用に係る費用は既に補助対象でありました。2021 年度からは更に他のM&A 支援機関から意見を求めるセカンドオピニオンも補助対象となることが明示されます。

地域金融機関による中小M&A 支援に係るアドバイス費用等も含まれる可能性が高いことから、事業承継・引継ぎ補助金も一つの契機として、地域金融機関が中小M&A をより積極的に支援することが期待されます。

出典:中小企業の経営資源集約化等に関する検討会取りまとめ

M&A を含む事業承継に伴う一部事業の廃業に係る費用も補助しています。今後も中小M&A の実務の状況等を把握しつつ、中小企業にとっての利便性の向上を図るべく、継続して支援を行うとあります。

中小企業におけるM&A 支援機関に対する信頼感醸成の必要性

M&A 支援機関に係る登録制度等の創設へ

2020 年3 月に「中小M&A ガイドライン」が策定され、M&A の基本的な事項や手数料の目安が示され、M&A 業者等に対して適切なM&A のための行動指針を提示されました。この結果、中小M&A ガイドラインはM&A 支援機関において一定程度浸透しています。

一方、中小M&A の急拡大に伴ってM&A 支援機関の数が年々増加する中、十分な知見・ノウハウ等を有しないM&A 支援機関の参入も懸念されつつあり、また仲介に関する利益相反の問題などが指摘され始めてもいます。

こうした背景から2021 年度中に、事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、M&A 支援機関の登録制度を創設し、M&A 支援機関の活用に係る費用の補助については、予め登録された機関の提供する支援に係るもののみを補助対象とすることとするといった更なる制度的な仕組みの強化が検討されています。

以上中小企業庁の中小M&A推進計画の事業承継・引継ぎ補助金に関わる部分をご紹介しました。

小規模M&Aの環境も次第に整いつつあります。M&Aをご検討されている関係者の方々、ぜひこの補助金の活用もご検討されてはいかがでしょうか。